クラファンを3回成功させてわかったこと

クラウドファンディングが一般的な認知を得るようになってきましたね。
テストマーケティングの場として、
社会的な認知を得る場として、
多くの事業者さんが利用するようになってきました。

僕自身これまで3回、クラウドファンディングのプロジェクトをディレクション・プロモーションしてきました。達成率は高くて2929% 低くて348%
まぁまぁのスコアじゃないかな…と。

クラファンについて「どうすれば成功できますか?」という問い合わせをちょくちょくいただくので、実践を通してわかった経験則を備忘録的に残しておこうと思います。

秘訣1)コンセプトメイキングが肝(きも)

過去3回のクラファンプロジェクト、他の成功しているプロジェクト、目標達成に至らなかったプロジェクトをいろいろ目にして思うのが、コンセプトメイキングがなによりも重要…という点です。

世の中にはすでに高品質なモノが溢れていて、良いモノをつくったからといって、それが売れるとは限らない…という真実を明確に映すのがクラファンです。

目標達成に至らなかったプロジェクトの商品は決して品質が悪かったわけでなく、コンセプトが弱かった。コンセプトが世の中にウケなかった結果、目標達成しなかったんだろうな…と。

でもモノづくりの側に立つと、この視点がいつのまにか抜け落ちてしまうんですよね。実際につくっている現場を知れば知るほど「これが最もいいカタチ」という造り手のこだわりが加速してしまい、結果としてユーザー目線が失われてしまいます。

そもそもコンセプトを明確にせずに「良いモノづくり」に夢中になった結果、それをクラファンでお披露目したい!というふうに考える社長も多いです。

だからこそクラファンを仕掛けるときには…
「コンセプトからスタートする」「コンセプトを一貫させる」という視点が何よりも重要、というのが最初の秘訣です。

では、そのコンセプトをどのように作ればいいのか?

秘訣2)目指す世界を明確に描く

クラファンを実践してみてわかったことの1つに「購入者の多くが好奇心の強いお金持ち」という点です。

これって考えてみれば当然で…
クラウドファンディングという今までになかった買い物の形式で購入していることから、好奇心が旺盛なことがよくわかります。さらに…
今までになかった挑戦的で、プロトタイプの商品にお金を払うんだから可処分所得も多い傾向にあることがわかります。

では、そうしたお客さまを惹きつけるにはどうすればいいのか?
そうした人たちはお金を持っているのでもう欲しいものを既に持っています。なので、今までの世界にない、これからの世界を描く必要があります。

  • これからこういう世界を目指したい
  • こんな想いがカタチになったらおもしろいと思いませんか?
  • こんな未来であればみんな幸せになれますよね
  • こんな世界になればお客さまの日常がもっと豊かになりますよね

こうした「新しい日常」「新しい世界」「未来の楽しそうな世界」を明確に描くことができているプロジェクトは大きく成功します。そして…

秘訣3)目指す世界と現在をつなぐのが自社商品・自社サービス

というふうに位置付けるわけです。
こうすれば新しい世界に共感した人たちは、プロジェクトを購入することが自然な行動になります。結果的に応援購入が増えて、目標達成につながる、という寸法です。

意外とこういった構成でクラファンプロジェクトを実践できている事業者さんって少ないです。みんな自分の商品を売り込むばかりのプロジェクトページを作ってしまいがちなんですよね。とってももったいない…。

商品を売り込むだけなら自社サイトでやればいいんです。
みんなの注目が集まるクラファンサイトだからこそ、新しい世界を提案して、共感を集めることに注力したほうが上手くいったりします。

あなたもクラファンに興味があるのであれば、こうした点をぜひ意識してみてください。あなたの事業の成功を祈っています。