人事コンサル直伝!withコロナ時代の賢い人材育成術

今日は集客や財務からはすこし離れますが、今お付き合いのある人事コンサルの方が言っていた内容があまりにも素晴らしかったのでシェアしたいと思います。

人材育成に時代の変化が到来…

人を育てるってやっぱりメチャクチャ難しいですよね。
「どうすればいいのだろう?」と悩みつつ、自分なりに試行錯誤するしかない…と、ひそかに頭を抱えている社長さん、もしくは管理職の方々は多いのではないでしょうか。

もしくは…
「人にそんなに期待しない」というスタンスでありつつ、「でももっと事業を大きくしたい。ただ人を育てるのはしんどいし…」と人を雇うこと、じっくり人を育てることに二の足を踏んでいる事業者さんも多いんじゃないかと思います。

この件について、今お付き合いのある人事コンサルタントの先生が面白いことを言っていました。人材育成は、withコロナのこの時代になってさらに難しくなっている…という話です。

withコロナで難しくなった人材育成…原因は市場の変化

長くなるのでかいつまんでいうと…
新型コロナの到来によって「先が見えない状況・正解が見えない状況・何が成功するかが見通せない状況が加速した」というのです。

これ自体は納得ですよね。何が成功するのか?
わからない状況は間違いなく加速しており、これまで以上にトライ&エラーとスピード感を重視して、成功パターンを掴んでいかなければいけない時代がやってきました。これは多くの社長さん、事業者の方々が敏感に感じ取っていることではないでしょうか。
そしてこうした状況が人材育成をこれまで以上に難しくしているのです。

管理職の3人に1人が「事業の不確実性により育成内容の見極めが困難」と回答

これは厚生労働省が発表した内容なんですが…

市場の変化が激しく、どうすれば成功するのか?が見通しづらくなっているため「何を教えれば戦力になってもらえるか?」の見極めができなくなっている、という傾向が見られるそうなのです。

以前は「これこれ、こういうふうにすれば売上が上がるから」という指示が出せていました。しかし「そうとも限らない…ホントに成果が出るかはやってみないとわからない」という状況が生まれたため、これまで以上に人材育成がしづらくなっているのです。

たしかにそうだな…と感じます。
こと「売上を上げる」ということをゴールとした場合、そこに行き着くまでの選択肢は無数にできており、それは上の人間も経験していない方法であるケースがどんどん増えていっているわけです。

こうした状況だからこそ、今まで以上に社長や管理職の方々が「どうやって人を育てれば?」と頭を抱えることになっているのでしょう。

幼稚園児が企業経営者を負かしたおもしろい実験

さてここで、おもしろい実験結果があるのでシェアしたいと思います。
これは数年前に海外で実施された実験なんですが「パスタとマシュマロを使って、制限時間内に一番高い塔をつくれたチームが勝ち」というゲームを行いました。

このゲームに挑むのは5人1チームの
幼稚園児チームMBA大学院生チームCEOチーム弁護士チームでした。

結果は驚くべきことに、幼稚園児チームが圧勝。
なぜ、知能でも、経験でも最も劣る幼稚園児チームが、頭のいいMBA大学院生や弁護士、CEOチームに勝利できたのでしょうか?

理由はチームの運営方法にありました。
大人のチームはみんな、1人のチームリーダーを決めて、メンバーはリーダーのやり方に従う、というやり方で塔の建設に臨みました。

一方、幼稚園児チームにそんな高度なチーム運営はできません。
メンバーそれぞれが好き勝手にパスタとマシュマロで塔づくりに臨みます(ときにマシュマロをほおばりながら… ^^;)。そして、いつしかメンバーの中で高い塔ができ始めたら、それを周りの園児が手伝うようになって、結果的に一番高い塔ができた。

という結果になりました。

「パスタとマシュマロで高い塔を立てる」

という正解のないゲームにおいては、チームリーダーの決定に従うよりもメンバー1人1人がアイデアを出し合い、その中から最適解を見つけるほうがより早く正解が見つかる、という格好の事例だと思います。

これからは「社員の主体性をいかに引き出せるか?」で事業規模が決まる

ここからわかるとおり、正解がない課題、もしくは正解が無数にある課題に直面しているなら、チームのメンバーの意見を柔軟に引き出すしかないのです。

マネージャーやリーダーの仕事は、そうして引き出したアイデアの中から会社のリソースにマッチしたものを取捨選択して「じゃあ、こうしていこう」という意見統合がこれからのメインの仕事になる…という話でした。

もちろん、下のメンバーから出る意見すべてがすばらしいワケはなく…未熟な部分もあるでしょう。しかし、それでも彼らからアイデアを引き出すほうが成功率が高まるのです。

素晴らしい方針ですよね。
ベテランの視点だけで成功しづらくなっている今だからこそ、若手の視点、中堅の視点からもアイデアを募り、何をやるかを取捨選択していく。

これをすることによって事業的に成功を掴みやすくなるだけでなく、こうした環境が人材育成にもつながる、という話でした。

人材難はこれからも加速することになるでしょう。こうした今の時代にあった人材育成ができてはじめて、事業を本当に大きくすることができるかもしれませんね。

ぜひあなたの事業でも活かしてみてください。
あなたの事業の成功を心から願っています。