いくら頑張っても「年商1億の壁」を突破できないのはなぜ…?

ある決算を終えたばかりの社長がこんな質問をくれました

「年商1億を超える会社と、1000万円そこそこで止まってしまう会社って何が違うんでしょうね?」と…。

面白い質問だったので、
この質問に対する答えを、あなたにもシェアしたいと思います。

私たち全国起業家財務パートナーズは、年商800万の自営業者から、年商500億を超える上場会社の役員まで、累計35業種の事業経営者の財務顧問を務めています。

上手くいっている会社と、そうでない会社を、外からは決して見えない「財務という内側」からずっと見てきました。だからこそわかる「年商1億の壁を突破する人の共通点」を今回、お話しします。

違いはココから生まれてました

前回の記事では「付加価値をつけて価格を上乗せすることへの罪悪感」が、足を引っ張っているかもしれない、という話をしました(詳しくはコチラ

今回は、もう1つの視点「利益に対する考え方」の違いを紹介します。

年商1億を目指す会社の多くが「商品選び」「集客・販売・広告戦略」に目を奪われます。たしかにこれらも年商1億円越えを目指すのに、不可欠な要素です。

ただ私たち中小企業は、売上高が1500万円を超えたあたりから「利益」を意識しないと、どうしても年商1億円越えを達成することが難しくなります。その理由をこれからお話ししていきます。

例えば…年商1億の壁をなかなか突破できない人は、利益についてこんな考え方をしていることが多いです。

  • 「お客様のことを考えていれば、お金は後からついてくる」
  • 「売上を上げていれば、利益も後からついてくる」
  • 「サービスを良くして顧客満足度を高めれば、いつかきっと生活も楽になるはず…」

つまり「実質、利益に目がいってない」という症状です。

「いくら利益が残ったか」を気にするのは決算の時だけ。

税理士から決算書を受け取り「あ〜今期は、売上高は伸びたけど、利益は思ったほど残らなかったな…」と思いつつ、その決算書をさっさと書類棚にしまいこみます。そして…

「さぁ来期は、どう売上高を伸ばそうか!」と、すぐに「売上」に目がいってしまうのです。そして翌年も「売上高は増えたけど、利益は残らなかったなー。もっと売上を上げなきゃ」と堂々巡りが続きます…

この点を外から指摘されることはなかなかありません。
これも年商1億円に到達しない問題の1つです…。

外から見たら立派な企業経営者…。メンツもありますし、お金のことなので誰にも相談できません…。「なんで一向に生活が楽にならないんだろう…?」と内心首をかしげつつ、社員を支え、家族を支えて踏ん張り続けるわけです。

年商1億を超える人は何を知ってるのか?

一方、年商1億の壁を突破する人は「利益は狙って残さないと残らない」ことを重々心得ています。

もちろんビジネスモデルや業界の違いはあるでしょう。
経営戦略・マーケティングの方法によっても大きく成果が変わります。
ただ、35業種にわたって「財務=内側」から成功者とそうでない人を見ていると、この点がハッキリわかります。そして…

ここに気づく人だけが「1億の壁」を突破する道筋を見つけています。

利益率が格段に上がり、それを次の投資に着実に回せます。
大きなビジネスチャンスの情報が舞い込んだときも、その話に乗れるだけのお金と時間の余裕があるので、チャンスを逃すことも自然と少なくなります。

成功者は「経理」を甘く見ません。

多くの社長が残念ながら「経理なんて過去の行動を数字にまとめたもの」くらいの認識しかありません。しかし成功者は皆「今のお金の流れを、利益の出る流れに変えるには…?」という視点で、常に自分の事業を眺めています。

スポーツに例えるとよくわかります。
例えば、バスケットボールの試合のスコアを見て「得点なんて、過去のプレーを数字にまとめただけのもの」なんて言う人はいませんよね?

強豪チームほど、シュートの成功率やアシストの数、リバウンドの数をきちんと計測します。自分たちの弱点を把握したり、プレーの精度を上げるためにスコア計測は欠かせないからです。

逆に、スコアを計測していないと…
思い込みで努力を積み重ねることになりますよね。何をどう伸ばせばいいかわからないので、行き詰まるのは目に見えています…

スポーツなら『弱小・負け犬チーム』できあがる

しかし、なぜかビジネスの世界では、スコアを見てプレーする人はごく一握り。会社のスコアにあたる決算内容を「税金を払うために仕方なく…」としか考えない人が大多数を占めてしまいます。

スコアを見ず、ひたすら「売上を伸ばしてれば、なんとかなる!」と考えるのは、攻め偏重でディフェンスがお粗末なスポーツチームと同じではないでしょうか。

得点の瞬間は楽しいでしょうが、いつも「なんでこんなにシンドいんだ?」と首を傾げ、悩みを抱え続けてしまいます。

なぜこんな風に『売上思考』から抜け出せないのか…?
それは、誰もが陥る落とし穴が隠れているからです。それは…

年商2000万円あたりからゲームのルールが変わる

このルールの変化を教えてくれる人はいません…

それまでは「売上を上げる」ゲームです。
要は「営業力」。セールスの力が全てを決めます。

ここで勝ち抜いた人だけが次のステージに進めます。
…が、ここから先のステージでは「売上を上げる」というルールに加えて、「いかに利益を残せるか」というルールでゲームが動き出すのです。

ここで「経理なんて、数字をまとめただけ」と考える人は、苦戦を強いられます。お客様のことを考えていれば、売上は上がりますが、利益が残るかどうか、はお客様にとって関係ないことです。

自分や事業の成長ために『内側に目を向けるべきとき』なのに、それに気づかないから泥沼にハマるのです。

一方…

たまたま人に恵まれた人だけがこのルールの変化に気づきます。

先代社長や、先輩経営者、素晴らしい経理、会計ルールを熟知した財務の担当者に恵まれた人はこの新しい力学を知り、次のステージで戦う武器を密かに手に入れます。

普通の税理士や、経理担当者レベルは「数字をまとめるだけ」の知識しかないため、ここをうまく説明できません。

さらに、この辺を知っている経理・財務のプロも「経理なんて数字をまとめただけ」と考える社長を説得するのはホネが折れる作業です…。

わざわざ時間をかけたりせず(煙たがられるのはわかっていますから…)、自分の価値をわかってくれる社長だけを相手に仕事をします。事実、プロの経理・財務担当者はフツーの事務員の2〜3倍(年商500万〜600万ほど)のお給料をもらって仕事をしています

例えば…
「利益を残すルール」で戦うある社長の事例

通販ビジネスを新規事業として立ち上げる際にお手伝いした、年商5億ほどのあるメーカーの経営者さんは、この辺のルールを熟知していました。

例えば3,000円の商品のラベルを決める際…たった10円の費用削減にも命をかけます。商品価格からしたら0.3%ほどの違いですが、この商品が年間5万個販売するので、利益の額が年間50万円も違ってくるのです。売上でなく、利益で50万は大きいですよね。

「利益を残すルール」を知らない多くの社長さんは「ラベルに多少お金がかかっても、売ればいいんでしょ!」と考えて、この辺をテキトーに決めてしまいます。気持ちはすごくわかります!

でも、こういうところの積み重ねが利益率の違いにつながり、新たに立ち上げた通販事業の可能性を広げる結果となりました。広告費や成約率にばかり目を奪われていては、絶対できない戦い方ですよね。

あなたはゲームの変化に気づいてる?

この記事を読んでいるあなたが、どのステージで事業を経営しているかはわかりません。ですが、今のあなたは自分のステージに合った戦い方ができていますか?

もし年商2000万以上で「いかに利益を残せるか」というルールが加わったステージで戦っているなら…ぜひこの辺のルールを意識してみてください。

あなた自身で学んだり、手を動かす必要はありません。知ってるだけでOKです。「管理会計」というキーワードがわかる会計のプロの力を借りましょう。

「管理会計」というのは、ざっくり言うと「いかに利益を残すか?」という視点で、会計を読み解く専門知識です。税金を計算するために使われる「税務会計」や、お金を借りるために使われる「財務会計」とは似て非なる知識です。

「うげっ、また新しいキーワードが出てきた…」と面食らうかもしれませんが、心配いりません。事業がある程度上手くいっている今、イチから専門知識を学び直す必要はないからです。「いかに利益を残すか?」を熟知した会計処理のプロであれば、この辺をあなたの事業に合わせて提案してくれます。

(ちなみに弊社の記帳代行サービスも、この「管理会計」を踏まえた経営相談が人気で、記帳代行サービスに標準でついてきます。)

事業経営で面白いところはココですよね。
上手く事業が回っていれば、課題が見つかっても、資本力でカバーできます。

自分の事業をプロに見てもらいながら、徐々に「いかに利益を残すか?」というルールの下でどう戦えばよいのか(利益を残す経営管理の方法)を覚えていけばいいのです。

あなたの成功を心から願っています。

次の記事では、別の社長から質問を受けた「年商10億に手が届く社長の意外な共通点」についてお話ししたいと思います。

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!